【東大生による】英語長文速読の勉強法とオススメ参考書5選!!
「長文を読むのが遅い」「読んでいるうちに、さっき読んだ内容を忘れる」など、長文問題に対する苦手意識がある人は多いと思います。
英語の試験で大きな配点を占めるのは、長文読解です。
なぜならば、長文読解ができるようになるためには、単語・文法・英文解釈など様々なことを勉強しなければならないからです。長文読解は複合的に問題を出せるため、試験として丁度良いのです。
長文を素早く、正確に読めるかどうかで、合否が決まると言っても過言ではありません。
僕は高2の冬に受けた一次試験同日模試で英語は120点ほどでしたが、一年後の一次試験では1問ミスの196点でしたし、時間もかなり余って全問を見直せました。スタートの状況にもよりますが、一次試験で9割を取るだけなら半年もいらないでしょう。
一次試験なら特別な対策は必要ありません。
長文読解の力をつけて、志望校の対策をしていれば、自然と点数は伸びていきます。これこそが王道の勉強法です!
*英語の勉強法一覧
勉強法
長文の前に英文解釈をやれ!!
長文読解の勉強の前に、一文一文を正確に読むための勉強をしましょう。1つの文も満足に読めない状況では、複数の文が合わさった長文を読むことなど到底できません。
「英文解釈や精読など時代遅れだ」という人がいますが、本当にそうでしょうか? 意味が分からなくとも英語に触れ続ければ、赤ちゃんのように英語ができるようになると考えている人さえいるのは驚きです。
実はそれらの主張は間違っています。言語感受性期というものが10歳ほどで終わると、赤ちゃんのように言語を習得できなくなってしまうことは脳科学的に明らかになってるのです。
普通の人が第二言語を習得しようとするなら、単語・文法・精読の勉強は不可欠です。
学習初期は音読が大事
長文の学習の初期段階では音読が大切です
音読は、英語を英語の語順のまま理解できるよう肉体的に学習し、リスニングや読解能力だけではなく、英語の基礎的能力全体を向上させてくれます。
音読の効果は科学的な裏付けもあります。脳のウェルニッケ中枢と言われている部分が、音読によって刺激されるなどが、大脳生理学的にわかっているのです。
一次試験レベルだけなら、音読を中心としたトレーニングで高得点が見込めるでしょう。
正確に理解した文章を、正しい発音で音読することが、学習初期段階での長文読解の主なトレーニングになります。
スラッシュリーディングは必要か?
スラッシュリーディングとは、英文を意味の塊ごとに区切り、その塊ごとに日本語の意味を考えることで、前から英文を読もうとする手法です。
よくわからないかもしれないので、例をあげておきましょう。
スラッシュリーディングは絶対に必要なわけではありません。
なぜなら、最終的には英文を区切らずに、日本語訳などもとくに意識せず、前から英文の意味が取れるようになるからです。
スラッシュリーディングは長文を早く読むためのテクニックであり、初学者や即効性を求める人にとってはありだとは思いますが、長期的には必要ないと思います。
文を区切って日本語訳を考えることで、単語同士のつながりが分からなくなり、逆に英文全体の意味がわからなくなってしまう可能性もあるので、一長一短でしょう。
音読に慣れてきたら、パラグラフリーディングの勉強をしよう
必須ではないですが、英文読解の基礎力が身についたら、パラグラフリーディングと呼ばれる手法の勉強をすると良いです。
文章全体で筆者が言いたいことが分かりやすくなり、得点が安定します。
パラグラフリーディングとは?
パラグラフリーディングは、英語圏で教えられているパラグラフライティングと呼ばれる文章の書き方を逆用して、文章をうまく読むための手法です。
パラグラフとは「段落」という意味で、1文に注目するのではなく、1段落全体の意味を捉えることを主眼に置いています。
パラグラフリーディングは上級者向け
しかし、一文一文が素早く正確に読めない状態でパラグラフリーディングの勉強をはじめてもうまくいきません。
「文」が読めないのに「段落」が読めるわけがないからです。すべての文を正確に、かつある程度のスピードで読めるようになってからはじめましょう。
最後は過去問で演習!!
音読で基礎体力をつけ、パラグラフリーディングでテクニックを身に着けた時点で、読解や和訳に関しては合格点を取れるだけの実力は持っています。
後は過去問を通して、演習と志望校の形式慣れを同時にしていきましょう。
過去問は参考書に比べて解説が少ないので、ある程度の読解力が必要になります。最後にやると良いでしょう。


英語多読で息抜き
学習に疲れてきたら、洋書を読んで息抜きしながら英文を読むことに慣れるのも良いでしょう。
自分の実力よりも優しい本を使って、ストレスなくスラスラと読んでください。背伸びして難しい本を読もうとすると、全然進まないのであまり効果が得られませんし、楽しくもありません。
多読するときはKindleを使って読むのがおすすめです。詳しくはアマゾンのKindleをフル活用して洋書多読を快適にするを読んでください↓
オススメ参考書
音源付きの高レベルの英語長文で、音読する価値があるほど質が高いものは少ないです。
レベルの低い長文を音読で練習したあとは、音源がないかわりに質もれべるが高い参考書をやるといいでしょう。
基礎レベル
簡単なレベルの英文解釈を終わらせてすぐに一次試験レベルの長文をやるのは難しいかもしれません。時間があるなら、一次試験より易しめの長文をやっておきましょう。
大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1 超基礎編
おすすめ度 | ★★★★☆ |
難易度 | 基礎〜一次試験レベル |
分量 | 12長文 |
英語長文の入門書と言える参考書。このシリーズは、CD付きであるだけではなく、とことん詳しい解説があることで有名です。かの有名な東進ハイスクールの安河内先生が執筆しています。
全文に品詞分解と、文法的解説が載っており、はじめて長文を勉強する人にとっては大変ありがたい内容となっています。ここまで詳しい長文の参考書は他にありません。
この本では、速読のためにスラッシュリーディングを推奨していますが、気にせずに白文(スラッシュなしの英文)で音読をしても構いません。
一次試験レベル
速読英単語1必修編
おすすめ度 | ★★★★★ |
難易度 | 一次試験レベル |
分量 | 70長文 |
本来なら単語帳として使うべきものですが、あまりにも長文読解の練習用に最適だったのでここに載せました。
長文の質がかなり高いものが多いのに加えて、様々なサポートが充実しているのが強みです。とくに「速読英単語 読解アシスト」無料ダウンロードで全70英文の解説がダウンロードできるのは大変ありがたいでしょう。
ついでに必須英単語の確認もできますし、別売りのCDを買えば音読もできます。僕も後から買って使いましたが、もっと早く買うべきだったな、と後悔しました。
大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル2 センターレベル編
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
難易度 | 一次試験レベル |
分量 | 12長文 |
「大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1 超基礎編」と同じシリーズ。特徴もほぼ同じです。Amazonの「大学受験入試問題集の売れ筋ランキング」で1位を取るほど(2017年8月26日現在)人気の参考書です。ちょっと一次試験より難しいかもしれません。
僕も使いましたが、長文の選定と設問があまり好きではなく、質がもう少し高ければ大満足なのにな・・・という感想でした。もちろん、この辺の感覚には個人差がありそうなので、一概に言えないのですが。
とはいえ、他の参考書の追随を許さないほど圧倒的な解説量なので、精読に不安があるならちょうど良いでしょう。
難関大レベル
やっておきたい英語長文500、700、1000 (河合塾SERIES)
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
難易度 | 500:一次試験〜難関大レベル
700:難関大レベル 1000:難関大レベル |
分量 | 500:20長文
700:15長文 1000:10長文 |
有名な河合塾の長文問題集です。数字は長文の大体の語数を表しています。長文や設問とその解答の質に関しては一級品です。
欠点は解説の少なさです。設問の解説は十分ですが、本文の解説が少しあっさりし過ぎています。
実は一次試験レベルの「やっておきたい英語長文300」もあるのですが、このレベルの人にとっては解説が少なすぎると思い、オススメから外しました。
基本的には300、500、700、1000と難しくなっていくのですが、700と1000の難しさにはそれほど違いがないと思います。志望校で出題される長文の語数によって使い分けると良いでしょう。
ディスコースマーカー英文読解
おすすめ度 | ★★★★☆ |
難易度 | 難関大レベル |
分量 | 22長文 |
あまり有名な参考書ではないですが、僕が隠れた名著だと思っているオススメの参考書です。解説がちょっと少なめなのが難点でしょうか。
論理的な英文が、どのような構造になっているのかを示す言葉が、論理指標つまりディスコースマーカー(Discourse Marker)です。
ディスコースマーカーさえ分かっていれば、受験で必要になるパラグラフリーディングの技術は習得できます。
おわりに
長文読解は、受験英語について非常に重要な部分です。
しかし、焦って勉強しようとしても、基礎が固まっていない場合はなかなか進みません。
単語や文法などの基礎をしっかりと固めた上で、正しい方法で勉強してください!
英語の勉強法(その他)
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