独学での受験英語勉強法を東大生が教える【完全保存版】
独学で英語ができるようになるためには、必要なものを最適な順番で勉強する必要があります。
模試や定期テストなどで思うように点が取れず、英語を苦手とする人は多いです。
塾に通っていない人は「勉強してもなかなか成績が伸びない」、「そもそもどう勉強したらいいか分からない」という状況になっているかもしれません。
塾に行かずに英語を勉強した経験から、独学で英語を勉強する人のために、ゼロから難関大学まで目指せるよう受験英語の効率的な勉強方法をまとめました。
正しい方法で勉強すれば、半年以内に目に見える形で効果が出ます。
英文法の基礎が身についている人が本気で頑張れば、半年で1次試験8割~9割ぐらいは取れるようになり、一年で東大レベルも夢ではないでしょう!
英語勉強法についてのまとめはこちら↓
はじめに
覚えて欲しいことは、「長い勉強や練習の末に英語ができるようになる」ということです。”簡単に点が取れる方法”みたいなものは存在しません。
難関大の受験生は全員、本物の英語力を身につけているのがいい証拠でしょう。
東大では個人によって差はありますが、全員に一定レベル以上の英語力があります。そしてそれは、長期間の受験勉強に裏打ちされたものです。
実は僕もネット上で、”英語長文は全部読む必要がない”と騙されかけて、受験期の貴重な時間を失ってしまったことがあります。
僕と同じ間違いをしないように、正攻法の勉強法を知ってほしいというのが、僕の記事作成の動機の一つなのです。
基本戦略・概要
まずは大まかに何をどのように勉強したらよいかを説明しましょう。
基本的過ぎると思うこともあるかもしれません。しかし、勉強法に根拠を持つためには必要なことなのです。
基本から理論的に勉強法を確認することで、この方法で大丈夫だと確信することができます。
成績が伸びると確信できていないと、勉強を続けていくことは難しいのです。
英語4技能でなにが重要か?
英語には4技能と呼ばれるものがあります。
・リーディング(読むこと)
・リスニング(聞くこと)
・ライティング(書くこと)
・スピーキング(話すこと)
の4つです。


受験やテストで必要とされる能力は、主にリーディング・リスニング・ライティングの3つになり、そのなかでもリーディングの配点が受験では圧倒的に高いです。
まずはリーディングを勉強しよう
リスニングやライティングは、リーディングがしっかりしていれば、対策はそう多く時間はかかりません。リーディングの能力がしっかりとした土台となるからです。
音源付きの教材を使えばリスニングの勉強にもなりますし、文法の勉強がそのまま正しい英文を書くことにも繋がります。
はじめからあれこれと手を出さずに、集中してリーディングの学習をまず進めるのが良いでしょう。
ライティングはそもそも試験がないところも多いです。1次試験などはマーク式なのでありません。
スピーキングは受験に必要ない
スピーキングなどは資格試験や実用上において求められる場合がありますが、現状の受験制度においてはあまり必要とされません。
何万人もの受験生を全員テストするのは難しいからです。東大入試でもやらないです。
もちろんスピーキングの力がつけば、他の3技能に対して好影響を与えることは間違いありません。実用上でもコミュニケーションスキルは非常に大切でしょう。
しかし、受験生は時間がたりないので、他の勉強をしたほうが効率的です。
単語とか長文とか、どの順番で勉強するべき?
先ほど述べた通り、まずはリーディングを主に勉強していくのが良いでしょう。勉強のやるべき順番は
- 文法・単語
- 短文(和訳)
- 長文(読解)
- 必要がある人は、リスニング・ライティング
となります。
基礎的なことができていないと、応用的なことの学習効率は落ちます。これは英語以外にも言えることです。
なので、はじめのうちは文法や単語で基礎固めをする必要があります。慣れてきたら、段々と英語文の量を増やしていきましょう。
学習初期の段階で、いきなり長文をやってはいけません。
例えば、文法が全然わからない人がいきなり長文の参考書をやり始めて、解説部分に「この文は比較級を使って、○○と☓☓を比較している」とか書いてあっても理解できません。
また、単語を知らなければ、出て来る単語について片っ端から辞書を引くことになり、大変時間がかかります。
土台となる単語から順番に積み上げていくイメージで、基礎から着実に勉強していきましょう。


レベルごとに分けて勉強する
基本の勉強方針は、先ほど言ったように、文法・単語を終わらせてから短文・長文をやれば良いです。これを1セットとします。
実際にやるときには、中学や高校での基礎的な文法や単語を終えてから、1次試験レベル、難関大レベルと分けて2セットこなしましょう。
1次試験レベルの短文和訳が終わったくらいから、並行して難関大レベルのセットを勉強し始めるとスムーズに学習が進みます。


レベルごとに分ける理由はいくつかあります。
一つ目:早めに長文に慣れておくため
最終目標は素早く長文を読むことなので、なるべく早いうちから長文に触れておきましょう。
難関大レベルの単語や短文和訳を勉強してからだと、長文に移るまでにかなりの時間がかかってしまいます。
長文慣れもしていないので、模試などの点数もずっと低いままです。
二つ目:一つのことをやりすぎると他のことができなくなる
例えば、長文問題を解きすぎたせいで、英文和訳をどう解くのか忘れてしまうことがありますし、その逆もありえます。
程よいタイミングで、上のレベル帯の別のトレーニングをすることで、飽きも来なくなります。
単語の勉強は程々に
注意点は、単語の勉強はある程度終わらせたらとりあえず次に進んでよい、と言うことです。完璧を目指す必要はありません。
時間がたつにつれて単語は忘れていきます。長文の勉強などと並行して、定期的に単語を復習するようにするのが良いです。
単語と文法を勉強することで長文が読めるようになりますし、長文を読むことでうろ覚えだった単語や文法が定着するようにもなります。すべての勉強はそれぞれ相互に影響しあっているのです。
実際に勉強するときには、サブで単語をインプットしながら、メインで文法・短文(和訳)・長文(読解)でアウトプットするのがよいでしょう。
2つの参考書を並行して使うことになります。
勉強量はどのくらい?
結論から言うと、僕の経験上、中学レベルの文法と単語ができている人ならば、東大レベルまで1000時間前後かかります。
1次試験だけに絞れば、半年もあれば8~9割以上狙えるでしょう。
具体的な経験例
僕は一日2~3時間を一年ほど続けて東大最低レベルに到達しました。
9ヶ月目あたりに受けた1次試験の模試は9割前後だったので、1次試験に絞って勉強すればもう少し早くこの点数になったと思います。
場合によって変わるので絶対ではない
もちろん、学習するやり方や時期によって、この時間は変化していきます。和訳ばかりをやっても、長文読解の速度を求められる1次試験では点を稼ぎにくいです。
しかし、中学生のころから塾に行っている人などと張り合うためには、それ以上の努力を積み重ねなければならないのです。
学習のために用意するべきもの
まずは勉強するのに必要なものを揃えましょう。後の学習をスムーズにするためにもはじめに持っていたほうが良いものです。
電子辞書
紙の辞書より早く参照でき、軽いので持ち運びもできます。
紙の辞書をすすめる人も多いですが、電子辞書だと英英辞典・和英辞典なども入っているのでおすすめです。
ずっと使うものなので、なるべくいいものを店頭などで購入すると良いでしょう。
一応評価が高いものを載せておきます。
文法書・文法辞典
なにか文法的に困ったときに参照できるものが机にあったほうがいいです。
「一億人の英文法」などが有名ですね。似たものを学校で買っていたらそれで十分です。
専門的な文法辞典は受験にはオーバーですが、自分のレベルに合っていると思う人はそちらの方がいいでしょう。
発音の参考書
単語を覚えるときや、英文を音読するときなどに、正確な発音を知っているかどうかは、学習効率やリスニングにも関わってきます。
発音記号も読めるようにしておきましょう。
軽くやって、あとで分からなくなったら見返す程度でいいと思います。
学習後半には無用の長物となりますが、はじめにやっておかなかったせいで、変な発音グセがつくと直すのが大変です。
分野ごとの具体的な勉強法
基礎レベル(中学・高校英語基礎)をまずは勉強
まずは基礎的な英文法や英単語の穴を潰して、基礎を固めましょう。
学校の勉強でやった文法や単語がほぼ完璧ならば、ここは飛ばして次の段階に進んでいいと思います。
しかし、学校の先生の教え方が良くなかったり、やる気がなかったりして、あまり多くのことを覚えていない人もいると思います。僕もそうでした。
自信がない場合は、今までやったことを復習して次に進んでください!
英単語・英熟語の勉強法
どの英単語帳をつかうか?
基礎レベルが終わり次第、1次試験レベル、難関大レベル、とサブとして続けてやっていきます。
単語はメインとなる文法・和訳・長文などの参考書に並行して、ずっと続けていくことになるので、難関大受験者であれば、おそらく英単語帳は1つでは足りないです。
注意点としては、難関国立大よりも、早慶などの私大のほうが単語が難しかったりすることです。そのあたりは自分の志望校の傾向から判断してもらうしかありません。
難関大学を受験する人には鉄壁という単語帳をオススメしています。東大向けの英単語帳ですが、東大受験する人以外でもかなり使えます!
参考「鉄壁」はオススメ単語帳No.1!東大生が使い方と特徴を解説する
その他の英単語の参考書についてはこちら↓
どのように勉強すれば良いか?
はじめから完璧にやろうとしすぎないようにしましょう。
9割5分くらい覚えられたらひとまず十分です。人間はどうしても忘れてしまうので、あとで復習するのがいいでしょう。
また、長文などをやっていくうちに、うろ覚えだったものが定着してきたりもします。
とにかく単語暗記で大事なのは、一度覚えた単語を何度も復習することです。
英単語の詳しい覚え方はこちらをみてください↓
英文法の勉強法
文法を一気に覚えてしまいましょう。ここでしっかりやっておくと、あとの学習がスムーズになります。
英文法なんて今更いやだと思うかもしれませんが、英文法が分からなくては文章が正しく読めるようになりません。これは問題を解くための基礎知識なのです。
学校で習うすべての項目を勉強しましょう。問題集などを利用して、覚えていくと良いと思います。
スピーディーに参考書を2,3周して仕上げてください。問題の答えを覚えるのではなく、どうしてそうなるのか、文法を理解することに努めましょう。
詳しい勉強法と参考書はこちらを見てください↓
英文和訳・英文解釈の勉強法
英文解釈は長文対策の前段階
和訳や英文解釈と呼ばれるものを通じて、短い英文を文法的に解釈して、正確に読み、日本語で表現する練習です。
早く長文をやりたいと思うかもしれませんが、それではかえって遠回りな勉強法になってしまいます。
学んだ文法を使って、実際に文章を正確に読む力をつけましょう。長文の準備であるとともに、そのまま二次試験の対策にもなります。
文法の復習を兼ねた簡単なものから、日本語で読んでも難しい古臭い英文まで色々あります。自分に合ったものを選びましょう。
オススメは「ビジュアル英文解釈」です。これ一つで英文解釈はバッチリでしょう。
参考「ビジュアル英文解釈 」が凄い!使い方と特徴を徹底解説する
和訳だけをやりすぎない
和訳をやりすぎると、英文を早く読むのが難しくなります。長文とのバランスを考えながらやりましょう。
簡単な和訳→簡単な長文→普通の和訳→普通の長文・・・とやっていくのが良いです。
大学によっては記述式の試験は出なかったりするので、その人は時短のため和訳を書くことを省略してしまっても構わないです。ただし、京大などの大学は和訳を重視しているのでこちらを重点的にやる必要があります。
勉強法・参考書
以下の3ステップで勉強していきましょう。
- 辞書を使いながらしっかり読み、和訳をする
- 答えを見て、どこが違うのか考えながら、解説をじっくり読む
- 翌日に文を読み直して、きちんと意味と文構造を把握できるか確認する。できなかったらまた解説を読む
詳しい勉強法と参考書について知りたい方はこちらを見てください↓
長文読解
今までの学習の集大成
内容をつかみながら、早く正確に長文を読む練習です。いままでの勉強は長文を読めるようになるための下準備といっても過言ではありません。
実際に早く読むためには「とにかく勉強する」ということにつきると思います。しかしそれは、今までの単語・文法・英文解釈の基礎があってこその話です。
しっかりと順序良く勉強していれば、たくさん勉強をして慣れていくと、気づいたときには早く読めるようになっています。安心して勉強して下さい。
注意してほしいのは、はじめのころは下手な速読法に手を出さないことです。かえって逆効果となるので注意してください。
参考その速読はダメ!受験生のスキミングとスキャニングがいけない理由
勉強法・参考書
長文を解く、解説をよむ、全文を理解する、音源を聞く、音読する、といったステップを一つずつ踏みましょう。とくに内容は必ず押さえてください。
長文を勉強して間もないころは音読がおすすめです。英語に対する回路が脳に出来上がりますし、集中力も保ったまま勉強ができます。1次試験9割まではこの勉強で十分です。
ただし音読のやり方を間違えると効果が半減してしまいます。発音などにも注意しながら音読するようにしましょう。
慣れてきたら、音読無しで難関大レベルの参考書をやってください。このころには音読なしでもスムーズに学習が進むくらい、実力がついていると思います。
詳しい勉強法と参考書についてはこちらを見てください↓
リスニングの勉強法
リスニングで大切なことは2つあります。
一つ目は音が聞き分けられるようになることです。thirteen(13)とthirty(30)など、単語の違いが分からなくてはどうしようもありません。
二つ目は意味が素早くつかめるようになることです。せっかく聞き分けた単語であっても、すぐに文の意味が理解できないと、読み上げられたスピードについていけません。
勉強法・参考書
最近は音源のついた単語帳や、英文和訳・長文の参考書が多いです。それらを聞いて音読をしていれば、1次試験くらいなら問題ないレベルになります。
リーディングの力のある人は直読直解ができるので、その力をリスニングにも活かせます。
あとは聞いて内容を理解する練習をするだけです。まずはリーディングの力をつけましょう。リスニングは直前期の詰め込みでなんとかなったりします。
詳しい勉強法と参考書についてはこちらを見てください↓
英作文の勉強法
英語での表現力を測るための問題です。
大学によって出題形式が変わります。和文英訳方式の英作文と、お題について自由に書かせる自由英作文の2つの形式があります。
どちらも基本となるのは英作文用の例文暗記と基礎的な和文英訳であり、それが終わったら大学ごとの対策をしていきます。
まずはじめにやって欲しいのが「英作文ハイパートレーニング和文英訳編」です。自由英作文にも使える例文暗記もできるのでかなりオススメです。
参考「英作文ハイパートレーニング和文英訳編」はオススメ参考書!徹底解説する
そもそも英作文が出題されないこともあるので、志望校の形式は最初に確認しておきましょう。
勉強法・参考書
基本は今までの文法の知識と、英作文用に暗記した例文をフルに使うことになります。
英文として不自然なものをかかないようにするため、例文を暗記して気の利いたことを書けるようにしましょう。
トピックごとに例文を覚えたりすると、そのまま使えて、何を書くかを考えずにすむのでおすすめです。
詳しい勉強法と参考書についてはこちらを見てください↓
おわりに
英語の勉強法について分かっていただけたでしょうか?
難しい英語の勉強方法について、可能な限り解説しました。ぜひ参考にしてみてください。
もし何かわからないことなどがあれば、コメントで質問なども受け付けているので、ご気軽にどうぞ!
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